日本人が一生で搾取される労働力をお金に直してみた。対策はあります

モンスター社員

こんにちは、ひつじ先輩です。

この記事では、日本おける労働力の搾取とその対策について解説します。

 

労働力の搾取は、発展途上国や一部のブラック企業だけの話ではありません。

一般的な日本企業に勤めている人なら、全員が被害者といってもいい身近な問題です。

 

一番分かりやすいのは、サービス残業。

常識とされている5分前行動だって、その時間分の賃金を払わないなら立派な搾取です。

 

短いサービス残業であっても、何年も続けば大きな損失となります。

そこにボランティアイベントや強制的な飲み会など、別の搾取も乗ってくるのです。

 

30年働いたとして、労働力の搾取による損失を計算したところ合計2,778万円になりました。

年収や環境によって異なるが、一般的な日本企業を想定。内訳は後述

 

しかし、小さな労働力の搾取すらまったくない企業など、ほとんどありません。

 

そこでこの記事ではまず、日本おける労働力の搾取とその損失額について。

さらに、こうした搾取から身を守る方法を書きます。

日本における労働力の搾取

一般的な日本企業で見られる労働力の搾取。

その損失額を計算しました。

  1. サービス残業・・・1,470万円
  2. 飲み会・・・396万円
  3. ボランティアイベントなど・・・288万円
  4. 休日のメール・電話・・・144万円
  5. 有給を使わせない・・・480万円

合計は2,778万円。

 

労働条件・受ける搾取は人によって異なるため、あくまでざっくりとした計算です。

しかしこれは、特別ブラックではない普通の日本企業を想定した計算です。

  • 労働年数:30年
  • 労働日数/年:245日 (休日120日)
  • 時給:2,000円 (年収約400万円)

 

小さな搾取でも、30年続けば大きな被害になりえることが分かります。

 

この章では、これらの労働力の搾取を5つのパターンに分けて解説。

また、各項目の損失額をどのように計算したのか紹介していきます。

 

1.サービス残業

そもそも「残業時間を記録しない」のは、完全にブラック。

そうでなかったとしても、

  • 昼休憩
  • 夕方

1日に3度、搾取の手は忍び寄ってきます。

 

朝、周囲の空気に引きずられて20分早く出社。

昼休憩、みんながすぐには休まないので12時20分まで働く。

定時、キリのいいところまで進めようと20分長く仕事する。

 

ありがちな働き方ですが、これだけでも1日に1時間タダ働きしています。

最初にも書きましたが、短い時間でも給料を支払わないなら労働力の搾取です。

 

【サービス残業による生涯損失】

1日1時間のサービス残業

年間245時間のサービス残業

30年で、7,350時間のサービス残業

時給2,000円でお金に直すと、約1,470万円

 

2.飲み会

「会社の飲み会へのモチベーションは高いですか?」の問いに、「楽しんだ記憶がない」と回答した人が、39%で最も多かった。
(引用元:会社の飲み会、4割がツライ!?「楽しんだことがない」)

約4割の人にとって、会社の飲み会など楽しくありません。

 

しかし、飲み会が自由参加でないのも日本の企業の特徴。

 

  • 忘・新年会だからと参加を強制
  • 若者に幹事を押し付けて強制参加
  • 出欠も取らずに全員参加させる

非常によくあることです。

 

会社の飲み会の目的は、業務の円滑化。

労働のための行為を強制し、無給で時間を奪うのはまぎれもない搾取です。

 

【飲み会による生涯損失】

1回あたり3時間とすると時給2,000円換算で6,000円の損失
1回あたりの飲み代を5,000円とする

飲み会1回あたりの損失は飲み会1回の損失は合計11,000円

飲み会が月に1回あるとすると、年に12回
30年で360回あるため、損失額は396万円

 

3.ボランティアイベントなど

運動会・ボランティア・レクリエーションなどのイベント。

給料が支払われないパターンが多いです。

 

  • みんな行ってるから
  • 会社のイベントだから
  • 誰かが行かなければならないから

といった、理由にならない理由で参加を強制されます。

 

これはもちろん、労働者の時間を不当に奪う搾取です。

 

【ボランティアイベントなどによる生涯損失】

月1回・4時間奪われるとする

1年で48時間

30年で1,440時間

時給2,000円でお金に直すと、288万円

 

4.休日のメール・電話

休日や退社後に、メールや電話で時間が奪われるパターンです。

これをきちんと記録して、給与を支払っている企業は少ないでしょう。

 

こうした対応がある時点で、少なからず労働力の搾取が発生しています。

 

【休日のメール・電話対応による生涯損失】

1回10分・週に3回あるとする

月に12回なので120分

1年で24時間の損失

30年で720時間の損失

時給2,000円でお金に直すと、144万円

 

5.使えない有給

日本人の有給休暇の取得率は未だ低く、世界19ヶ国の中で3年連続最下位の50%という結果になりました。(引用元:【世界19ヶ国 有給休暇・国際比較調査2018】 日本の有休取得率、有休取得日数、ともに世界最下位)

20日与えられた休暇のうち、10日しか使えていないのが一般的な日本人労働者です。

 

有給は、労働者に与えられた権利です。

本来は、すべて取得できます。

 

しかし、有給は企業にとっては取られるほど損。

給与の支払いがあるのに、労働力が得られない

 

そこで企業は、多すぎる業務を与えたり、有給が取れない環境を放置しています。

これも、まぎれもない労働力の搾取です。

 

【使えない有給の生涯損失】

1年に10日、使えずに消える

30年で300日が消える

1日に8時間働くなら、300日は2,400時間

時給2,000円でお金に直すと、480万円

 

「空気」に屈する日本人

具体的な対策の前に、わたしたちが労働力を搾取されてしまう原因について書きます。

 

労働搾取と「空気」

わたしたち労働者が搾取されつづけるのは、「空気」を重んじるからです。

言いかえるなら「集団の和」「同調圧力」。

 

細かいサービス残業をやる。

飲み会・イベントに参加。

有給を取らない。

 

これらはすべて、空気を読んだ結果です。

もしあなたが1人で働いていたら、こんな非合理な働き方はしないはず。

 

みんなと同じでなければ、嫌われる。

干される。

 

労働力の搾取は、こうした恐怖・同調圧力に屈したときに起こります。

そして、奴隷が増えて喜ぶのは企業だけです。

 

空気を読まないと失うモノ

一番の敵は、「空気」です。

空気を無視しなければ、労働力の搾取から身を守れません。

 

しかし、和を重んじる日本社会でKYになれば、失う物もでてきます。

 

「空気」を無視すると、

  1. 人間関係
  2. 評価

を失います。

 

1.人間関係

少なくとも、人間関係のために空気を読む価値はありません。

会社の人間関係をよくしても、仕事が円滑に進むだけです。

 

仕事が進んでも、あなたの給料にはわずかな影響しかありません。

そのためにプライベートな時間を犠牲にすれば、ただ損をするだけです。

 

さらに会社の人間関係など、10年もすれば異動・転職でリセットされます。

二度と思い出さない相手ばかりなのです。

 

会社での人間関係を保とうとすると、労働力の搾取への泣き寝入りを余儀なくされます。

友情を楽しみたければ、プライベートで楽しむほうがコスパがいいです。

 

仕事は進めづらくなるかもしれませんが、それだけです。

仕事が遅れて損するのは、あなたではなく会社です。

 

2.評価

今、会社での評価が高い人には、空気を無視するのはおすすめできないかもしれません。

長期的には、昇給による金銭的メリットが見込めるからです。

 

昇給で年収が

  • 100万円上がった状態で、30年働けば差額は3,000万円
  • 300万円上がった状態で、10年働けば差額は3,000万円

です。

3,000万円ならば、この記事で試算した労働力の搾取による損失2,778万円を上回ります。

 

逆に上記くらいの昇給が見込めないなら、評価は捨ててOK。

「空気」を無視して、身を守ったほうが人生を豊かにできます。

 

空気を読まないこと、”当たり前”から外れることには恐怖があるかもしれません。

でもそれは、組織が搾取を進めるために張った巧妙な罠です。

 

「労働=美徳」とする思想の成り立ちについて、こちらの記事で書きました。

「労働=美徳」の思想は苦しみの原因。お金だけをゴールにすれば楽になる
労働は美徳などではありません。 1つの会社で長く、身を粉にして働かせていただく。 それが、まともで一人前の大人というもの。 このような労働を美徳とする思想は、いまだに健在です。 ...

ぜひ、読んでみてください。

 

労働力の搾取への対策

身近な労働力の搾取には、以下の5つがありました。

  1. サービス残業
  2. 飲み会
  3. イベントなど
  4. 休日のメール・電話
  5. 有給を使わせない

 

こうした労働力の搾取から身を守る方法は、大まかに言って以下の3つです。

  1. 自主的に搾取されるのをやめる
  2. 給料をもらえるように交渉する
  3. 給料がもらえないことを理由に断る

有給が取れない問題以外は、これで改善します。

3ステップを、順に解説していきます。

 

有給については、取り方を別の記事で解説しています。

有給を使い切る方法。モンスター社員7年目スキル、全部書きました
有給を使い切る方法をモンスター社員が解説。有給1日には16,448円の価値があり、20日余らせると約32万円の損失。全部使うための基礎知識・話し方・心構えをまとめた。

ぜひ、読んでみてください。

 

1.自主的に搾取されない

まずは、明確な指示がない労働力の搾取の場合です。

自主的に搾取されるのを、止めましょう。

 

周囲がサビ残していようが、全員が飲み会に参加していようが。

空気を読んで合わせていては、搾取から身を守れません。

 

断るのは当然の行為ですが、いきなり0にするのには抵抗があるでしょう。

そんなときは、まずは搾取される時間や回数を減らします。

 

たとえば、

  • 1日1時間していたサビ残を、40分に減らしてみる
  • 毎回行っていた飲み会を、2回に1回断る

といった対応です。

 

無理せず、小さなところからはじめましょう。

 

2.給料をもらえるよう交渉

明確な指示がある場合。

もしくは自主的に搾取されるのをやめたら、指示や叱責が来た場合。

 

これは、上司と話すしかありません。

 

まずは

ひつじ
ひつじ

○○は業務なので、残業代をつけさせていただきたいです

などと、できるだけ申し訳なさそうに話します。

あまり対立をやわらげる効果はないですが、怒って言うよりはましです。

 

「コレマデハー」「ミンナハー」などと言って話にならないなら、第二段階。

ひつじ
ひつじ

お給料がいただけないなら、その業務には対応できないです・・・

 

給料をはらうか、業務を免除するか。

申し訳なさそうに、しかし決して譲らずに二択を迫ります。

 

3.給料がもらえないので断る

それでも残業代をつけさせてもらえないなら、実際にその業務を放棄します。

 

これはあくまで、労働力の搾取から身を守る交渉が目的。

業務へのマイナスの影響は少ないほうがいいので、段階的に放棄していきまましょう。

 

たとえば、

  • 始業の20分前にやっていた雑務を、10分前・5分前と遅らせる
  • イベントなどは行くが、どんどん遅刻がひどくなっていく
  • 休日のメール・電話への対応の質が、どんどん落ちていく

など。

 

これで小さな支障がでれば、上司からまた指示や叱責が来るはず。

そのときにあらためて、給料をはらうか、業務を免除するかを要求しましょう。

 

給与が支払われないのに、業務を強制するのは完全なパワハラです。

それを拒否しても、カンタンには解雇されません。

 

正社員はカンタンにはクビにならない話を、こちらの記事で書きました。

仕事できないくらいでクビはない! モンスター社員7年目の生存戦略
仕事ができない正社員7年目のわたしがクビにならないためにやっていること・やらないことを書く。「能力不足」「ミスが多い」くらいやらかしたところで会社は解雇されない。「遅刻しない」「指示に従う」あたりが重要。

ぜひ、読んでみてください。

 

労働力の搾取 まとめ

まとめます。

 

日本における労働力の搾取

一般的な日本企業で横行している労働力の搾取パターン、および損失額を計算した。

  1. サービス残業・・・1,470万円
  2. 飲み会・・・396万円
  3. イベントなど・・・288万円
  4. 休日のメール・電話・・・144万円
  5. 有給を使わせない・・・480万円

合計は2,778万円。

特別ブラックではない普通の日本企業を想定しても、30年続けば大きな被害になる。

 

労働力の搾取への対策

「空気」に屈する日本人

わたしたち労働者が搾取されつづけるのは、「空気」を重んじるから。

労働力の搾取は、人が同調圧力に屈したときに起こる。

 

空気を無視しなければ、労働搾取から身は守れない。

 

「空気」を無視すると、

  1. 人間関係
  2. 評価

を失うが、実はこの2つに大した価値はない。

 

労働力の搾取への対策

対策は

  1. 自主的に搾取されるのをやめる
  2. 給料をもらえるように交渉する
  3. 給料がもらえないことを理由に断る

の3つ。

 

  • 1日1時間していたサビ残を、40分に減らしてみる
  • 毎回行っていた飲み会を、2回に1回断る

など、小さなことから始める。

 

逆に搾取する気概を持つ

企業は「空気」を巧みに利用して、従業員を搾取します。

企業文化・不文律の中には、長年培われた搾取のテクニックが組み込まれています。

 

それに対抗するには、「こちらが搾取してやる」くらいの気概がなくてはいけません。

これ以上損したくないのであれば、そのためのテクニック・立ち回りを学ぶべきです。

 

わたしはモンスター社員として7年、自らの権利保護・利益確保に努めてきました。

従業員の立場であっても、クビにならず身を守るテクニックはたくさんあります。

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