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ブラックに!?発送電分離で電力会社はどうなるか元社員が考えてみた

ブラックに!電力会社のこれからと発送電分離を社員が考えてみた 電力会社
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こんにちは、ひつじ先輩です。

この記事では、元社員のわたしが発送電分離で電力会社がどうなるかを考えます。

 

電力会社がこれからどうなるか。

就活生や求職者の人は、気になる話ではないでしょうか。

 

発送電分離による分社化は、電力会社の将来に影響してきます。

 

わたしは電力会社に6年勤務した元社員ですが、異動は多いほうでした。

色々な職場を見てきて、わたしが持った意見を述べていきます。

電力会社と発送電分離

電力会社と発送電分離

電力会社と発送電分離

まずはざっくり、発送電分離について書いていきます。

 

東京電力・関西電力・東北電力などの古くからある電力会社は、

  • 発電(電気を作る)
  • 送電(電気を遠くへ送る)
  • 配電(電気をある場所へ届ける)

というサービスを、1つの会社で行っていました。

担当の地域については、電気事業を独占していたのです。

 

競争がないと安心して設備投資ができるので、電力インフラは整いました。

 

しかし、競争がないと価格が下がりません。

競争がないなら、非効率でも問題がないためです。

 

そこで、発電事業については新規の参入ができるように法律が変わりました。

独占できなくなったのです。

 

すると、旧電力会社が送配電設備を持っているのが問題になります。

ライバルとなる新規参入者に対して、送配電コストを吊り上げたりできるからです。

 

そこで、法律で旧電力会社の発電・送配電部門を別会社にすることになりました。

これが発送電分離です。

 

発送電分離の影響

発送電分離の影響で、これを1つの会社で行えなくなります。

古い電力会社は、

  • 発電の会社
  • 送電・配電の会社

分割されました。

 

これから起こる影響としては

  • 発電会社は、新電力との競争にさらされる
  • 送電・配電の会社は、これまでどおり地域の送配電を独占する

となります。

 

電力会社はどうなる?

電力会社のこれから

発送電分離のあとはまず、分離によって非効率が起こります。

 

電力会社の社員は、電話をかけるのが大好きです。

時間や電話代を大いに使い、あらゆることを「各所調整の上」決めてきました。

 

それがベストな方法であったかどうかは、分かりません。

しかし少なくとも事前調整によって、様々な場面でトラブルを回避してきたのは事実です。

 

しかし発送電分離以降、送配電会社は発電会社を特別扱いできなくなりました。

新電力に対して行わないような事前調整は、旧発電会社に対しても行えません。

 

もう別会社だ、どうなってもかまわん!

といった、突き放すような言葉。

分社化以前ですら、オフィスで多く聞かれるようになってきていました。

 

発電側と送配電側の関係は、急速に悪化しています。

 

しかし旧電力の発電会社は、供給の8割を担っています。

調整ができなくなり関係も悪化するので、設備の非効率な運用やトラブルが増えそうです。

 

ケースバイケースでしょうが、

  • 発電会社が損した場合→発電会社の経営が悪くなる
  • 送配電会社が損した場合→電気料金が上がる

といった影響があるでしょう。

 

次に、発電会社・送配電会社が発送電分離でどうなるかそれぞれ書いていきます。

 

発電会社はどうなる?

発電会社のこれから

発電会社は、安い新電力にシェアを奪われています。

すでに、ユーザは離れはじめています。

経営が厳しくなり、ブラック企業化が進むでしょう。

 

与えられた予算は使いきる

という公務員のような文化は、カンタンにはなくなりません。

コストを削らなければ、料金は高いままです。

 

いよいよ追い詰められたら、

  • 収益性の悪い設備の停止・売却
  • 人件費などのコスト削減

に手をつけるでしょう。

 

ただし旧電力から分離した発電会社は、発電所のいい立地を確保しています。

会社の規模が小さくなることはあっても、つぶれることはないでしょう。

 

送配電会社はどうなる?

送配電会社のこれから

発送電分離後も、送配電会社については独占的な態勢が続きます。

これからも安定しているでしょう。

 

ただし、リスクは一応あります。

 

コストの安い新電力は、売りが「再生可能エネルギー」だったりします。

つまり、出力が不安定な太陽光・風力の割合を増やしています。

基本的に送配電会社は不安定な電源であっても、送るのを断れません。

 

不安定な電源が増えれば、電気を途切れさせないことはより難しくなります。

 

地域を独占する送配電会社は、停電を起こさないという責任を負っています。

増える業務量に、人員が追いつかずにブラック化するかもしれません。

 

送配電のための金銭的コストは、新電力も含めたユーザの電気代に乗ってきます。

海外ではすでに、発送電分離によって電気代が上がったという例もあります。

 

このコストの上昇があまりに大きいと、ユーザの電気代への転嫁が、

  • 追いつかない(スピード的に)
  • 許されない(社会的に)

ことも考えられます。

 

その場合は、経営が悪くなるでしょうし人件費も削る必要が出てきます。

それでも倒産はありえませんし、発電会社よりさらにリスクは低いです。

 

発送電分離で電力はどうなる?

発送電分離により、設備の非効率な運用・トラブルが増えるといった影響があります。

  • 発電会社→新電力にユーザを奪われ、経営が悪くなる
  • 送配電会社→独占的な経営が続き、これからも安定

 

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