定時が来たはずなのに、誰も立ち上がらない職場。
帰りたいけど、普通に仕事やってたら定時過ぎる。
定時ぴったりに帰ってたら非常識って言われた・・・
こうしたモヤモヤを抱えてはいないでしょうか。
まず、定時とは「帰る、もしくは来ると”定”まった”時”間」です。
「定時に帰る」は普通であり、定時退社が許されない空気こそ異常です。
定時に帰れないような仕事量があるなら、それは経営の失敗です。
出社の遅刻には厳しく、退勤時にはいくらでもサビ残させる。
そんなのがまかり通る会社にいるとマヒしがちですが、定時ぴったりに帰るのは当然です。
とはいえ、定時を許さない空気がある。
終わらない業務がある。
それでも定時ぴったりに帰りたい人へ向けて、私が年間残業時間10時間を達成したテクニックを解説します。
定時ぴったりに帰るメリット
定時ぴったりに帰るのはカンタンではありませんが、やる価値はあります。
- 労働時間が減り自由な時間が増える
- 短時間のサービス残業をなくせる
- 定時前後に仕事を振られにくくなる
1.労働時間が減り自由な時間が増える
当然のようですが、1日あたりの労働時間が減ります。
例えば、
こう表現するとなんかショボいのですが、これは同時に
ことも意味しています。
つまり日々の「不快」が30分減少して、「快」が30分増加する。
人生に及ぼすインパクトは、実際に削れた残業時間の2倍と考えていいです。
定時ぴったりをたった1日達成したとて、削れるのはわずかな残業時間です。
しかし、減った残業時間と同じだけの自由時間を生まれています。
さらには継続することで、それが1週、1月、1年と積みあがっていきます。
無視できる違いではありません。
定時ぴったりで帰るのは、挑戦する価値のある目標です。
2.短時間のサービス残業をなくせる
30分以内の残業は、残業代なし!
などと言った、ふざけたローカルルールに搾取されていませんか?
残業時間は1分単位で計算するのが原則的なルールです。そのため「15分以下は切り捨て」や「30分以下は切り捨て」というやり方は認められません。(引用元:【弁護士監修】残業時間は何分単位で計算される?)
短時間であっても、そうした処理は違法です。
社内ルールで認めていても、違法。
つまりは、毎日サイフから小銭を抜かれているようなものです。
しかし、ローカルルール自体を変えさせることは難しいですよね。
それでも、自分の行動は変えられます。
定時ぴったりに帰るようにすれば、残業代を請求しづらい短い残業がなくなります。
会社が残業代を支払う気がなくとも、損せずに済むようになります。
3.定時前後に仕事を振られにくくなる
定時ぴったりで帰る1つのメリットは、仕事を振られにくくなることです。
定時ぴったりで帰り続けるには、猛烈に定時を意識して行動しなければなりません。
そしてその姿勢は、周囲に伝わります。
それが強く伝わるほど、定時前後に仕事を振られづらくなります。
相手がよほどのサイコパスでない限り、頼むのに抵抗を感じるはずです。
猛烈に定時で帰りたがっている人に、仕事を振るのは気が引けるもの。
特に定時前後になんて、この上なく頼みづらいです。
そうして仕事を頼まれづらくなれば、さらに定時で帰りやすくなります。
好循環が生まれてゆくのです。
定時ぴったりに帰る方法
定時ぴったりに帰るためには、早い段階からの準備が重要です。
- 定時に帰ると決意する【今】
- 帰宅準備①【定時90分前~20分前】
- 帰宅準備②【定時20分前~定時1分前】
- 帰宅準備③【定時1分前~定時】
- 定時ぴったりに帰る【定時】
5つの項目に分けて、解説していきます。
1.定時に帰ると決意する【今】
何よりも帰宅を優先するというルールを自分に叩き込む。定時が近づくと汗が噴き出す。短距離走直前の緊張感。絶対に残業を許さない、1分だろうが経営の瑕疵で俺の自由を奪うことを許さない。常識・責任は遠い世界の何か。少なくとも俺の世界にはない概念だ。定時、立ち上がる。やっと、今日が始まる。 https://t.co/zBNhfp6O6X
— ひつじ先輩 (@n_fx) June 27, 2020
本来は、「定時ぴったりに帰る」のが当然。
しかし、それが非常識とされる職場は多いです。
定時帰りを開始すると、苦言を呈する人が出たりやる気がないと評価されたりします。
定時で帰るのがどう考えても正しいですが、職場の文化次第ではそうなってしまう。
残念ながら、これは変えようがない事実です。
必ずといっていいほど、邪魔は入ります。
もしくは「非常識だ」とか「やる気がない」とか言われます。
だからまず、定時で帰る決意をしましょう。
他人にどう思われるかなんて、気にしない。
それよりもきちんと定時で帰って、自分の人生を自分のために使う。
そんな決意が必要です。
2.帰宅準備①【定時90分前~20分前】
1日の帰宅準備は3段階あります。
- 帰宅準備①【定時90分前~20分前】
- 帰宅準備②【定時20分前~定時】
- 帰宅準備③【定時~30秒】
帰宅準備①では仕事の中断ポイントを探します。
定時の20分前に帰宅準備②を始めるため、定時の90分前には探し始めましょう。
帰宅準備①はそれだけです。
ポイントは、
ではなく
と考えることです。
あくまで定時帰りを優先して、残りの時間の段取りを決めます。
明日できることは明日でOKです。
未完の仕事を多く抱えるほど、新しい仕事も振られにくいです。
そもそも終わらない量、残業前提の量を振られている会社は多いです。
仕事を終わらせることを優先すると、定時で帰れません。
さらに言うと、こなしつづける限り仕事は減らされません。
- 質を落としてスピードを上げる
- 余計なことはしないし、頼まれても断る
などの思い切った工夫も少しずつ取り入れ、定時帰宅の成功率上げていきましょう。
3.帰宅準備②【定時20分前~定時1分前】
定時の20分前にはもう、仕事を切り上げます。
以降はいつでも中断できる作業で、仕事をやってる風を装いましょう。
帰宅準備だと一見してバレにくい帰宅準備は、この段階でやってしまいます。
あとは定時が近づくにつれ、時計を見る頻度を増やします。
むしろ定時への想いが強ければ、時計を見ずにはいられません。
時計を見まくれば、それに上司や同僚は必ず気付きます。
定時を猛烈に意識していますよ
と、メッセージを飛ばすのです。
4.帰宅準備③【定時1分前~定時】
定時に1秒も遅れることなく、帰宅の準備を終えます。
机上は完全に整っているはずなので
- PCのシャットダウン
- 私物の整理
くらいしか、やることはないはず。
30秒もかかりません。
定時1分前に帰宅準備をするのがあまりに気が引けるなら、定時ぴったりにやってもOK。
しかし本来は労働に伴う片付けなど、労働時間内に含めるべきもの。
時間内に帰る準備をして、非難されるような風土には問題があります。
準備や片付けを無給とする会社が多いのが現状ですが、従業員を舐めすぎです。
5.定時ぴったりに帰る【定時】
定時ぴったりに立ち上がり、帰ります。
たまに邪魔しようとする人が出ますが、最低限返事して最短で切り抜けます。
ポイントは仕事を振られるリスクを少しでも減らすため、すばやく去ること。
全員が残業している職場だと、定時ぴったりに帰るのは最初とても恐いはずです。
「自分はとんでもない間違いをしているのではないか」と、不安になります。
でも、それは最初だけ。
必要なのは、折れずに続けることです。
自転車に乗るのだって、最初は恐くて緊張しましたよね。
それと同じです。
回数を重ねれば、絶対に慣れます。
周囲にとっても、それが当たり前になります。
余裕が出てきたら、
- 退社を喜ぶ明るい表情
- 予定があると言わんばかりの腕時計チェック
などで、仕事を振られる確率を1%でも削っていきましょう。
社畜時代、ずっと定時で帰っていましたが「お先に失礼します」とは言ったことがないですね。
失礼でもなんでもない当然の帰宅なので「お疲れ様です」。
使う言葉の1つ1つは、自分の認識に影響を与えます。
— ひつじ先輩 (@n_fx) December 21, 2020
ちなみに自分は、帰るときの挨拶を「お疲れ様です」にしていました。
一般的なのは「お先に失礼します」ですが、この言葉って謝罪していますよね。
定時ぴったりに帰るのは当たり前なので、謝る必要はありません。
小さなことかもしれませんが、使う言葉は自分や周囲の認識に影響します。
「失礼します」とくり返せば、「自分は悪いことをしている」と認識しがちになります。
周囲も「定時で帰るのは失礼なことなんだな」と考えやすくなります。
必要のない謝罪は、誤解のもとです。
「お疲れ様です」や「帰ります」など、謝っていない挨拶をして帰りましょう。
毎日残業するのがどれだけ異常なことか、こちらの記事にまとめました。
ぜひ、読んでみてください。
羊さん いつも面白い記事ありがとうございます。
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自分は、帰るときの挨拶を「お疲れ様です」にしていました。
一般的なのは「お先に失礼します」ですが、この言葉って謝罪していますよね。
定時ぴったりに帰るのは当たり前なので、謝る必要はありません。
小さなことかもしれませんが、使う言葉は自分や周囲の認識に影響します。
「失礼します」とくり返せば、「自分は悪いことをしている」と認識しがちになります。
周囲も「定時で帰るのは失礼なことなんだな」と考えやすくなります。
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目からうろこでした私も「お先に失礼します」と言っております。
確かに自分や周囲に悪影響を与えますね。
これから「帰ります」にします。
あんぽんたんさん、いつもコメントありがとうございます!
そうなんですよ、こういう慣習的な言葉にすら自分たちの首を絞める罠が潜んでいると思うとゾッとします。
「帰ります」とかにしたほうが、定時退社が悪くないと分かっていても心が感じるバツの悪さが和らぐと思います。
ぜひ、取り入れてみてください!
いつも楽しく拝見させてもらっております。
私も出社時に極力残業せず帰宅することは実践しております。
一方、在宅勤務時は特に仕事の成果等を監視されないので、
仕事をせずにパソコンを起動させたままにして、
ゲームをしたりお風呂に入ったりして残業代だけ稼いでます。
( 私の会社ではパソコンを起動させてる間が勤務時間扱いです)
ひつじ先輩はこのような働き方はどう思われますか?
コメントありがとうございます!
>仕事をせずにパソコンを起動させたままにして、
>ゲームをしたりお風呂に入ったりして残業代だけ稼いでます。
すばらしい戦略だと思います!
ただ電話などを取れなかったときだけ、バレてしまうリスクがあると思いました。
何か対策をされているのでしょうか?
返信ありがとうございます!
パソコンのそばから離れても電話の鳴る音が聞こえるように無線接続したイヤホンを耳につけてます。外出するときは電話が来なさそうなときに外出しますが、外出の間にかかってきたら、気づかなかったフリをしてかけ直します(笑)
また、パソコンを5分ごとにいじらないとTeamsの状態表示が『退席中』に変わってしまって上司にバレる可能性があるので、外出するときはキーボードの上に物を乗せて対策してます。
部下の状態表示をチェックするなど部下のサボりを上司が監視することについて、ひつじ先輩の意見と対策を教えてもらえませんか?
>パソコンのそばから離れても電話の鳴る音が聞こえるように無線接続したイヤホンを耳につけてます。
ばっちりですね!
外出まで出来る猛者はなかなかいないと思いますよ、すばらしいです!
>外出するときはキーボードの上に物を乗せて対策してます。
こちらもすばらしい対策ですね!
>部下の状態表示をチェックするなど部下のサボりを上司が監視することについて、ひつじ先輩の意見と対策を教えてもらえませんか?
意見としては、監視は好きにしたらいいと思います。
ただ、監視されててもやる気下がらない人がどのくらいいるんだろうか?と思いますね。
しっかり監視するほど、本来監視する必要のなかった従業員のモチベが下がる気がします。
時間だけで賃金計算しているから、サボられると困ることになると思うので、
成果主義、給与への反映をきちんとやれば、監視なんて面倒はやらなくて済むようになると思いますw
対策については、こちらの記事
https://baacash.com/remote/
でまとめています。
もしよかったら
>外出するときはキーボードの上に物を乗せて
は上記の記事で紹介させてもらえませんか?
現状は
「5分に1回パソコン触ろう!」
という残念なアドバイスしかできていないのでw
ご丁寧な返信ありがとうございます!
>ばっちりですね!
外出まで出来る猛者はなかなかいないと思いますよ、すばらしいです!
ひつじ先輩に影響されて『モンスター社員』を極めてたら、外出してもどうせ解雇されないしノーダメじゃね?って思うようになりましたw
>時間だけで賃金計算しているから、サボられると困ることになると思うので、
成果主義、給与への反映をきちんとやれば、監視なんて面倒はやらなくて済むようになると思いますw
成果主義にすると確かに監視はなくなりそうですね!
ただ、われわれモンスター社員の成果は限りなく0に近いはずなので、ガチでやられると
給与が極端に少なくなるというデメリットも多いなあ~って思ったりもしますw
>もしよかったら
>外出するときはキーボードの上に物を乗せて
は上記の記事で紹介させてもらえませんか?
紹介していただいてまったく問題ありません!
ひつじ先輩のブログを読んでモンスター社員が少しでも増えたらうれしいので!
>外出してもどうせ解雇されないしノーダメじゃね?って思うようになりましたw
これホントそのとおりですね!
まずバレないようにやるし、バレても一回なら解雇までは考えにくい。
>ガチでやられると給与が極端に少なくなるというデメリットも多いなあ~って思ったりもしますw
ですねw
そうはなってないからこそ、我々のような者がおいしい思いができるのはありがたいことですよね。
>紹介していただいてまったく問題ありません!
ありがとうございます!