こんにちは、ひつじ先輩です。
この記事では、FXスワップポイントサヤ取りのレバレッジ計算に使えるエクセルをDLできます。

サヤ取りには、リスクがない
とよく言われます。
しかし、実際はレバレッジ(ポジションサイズ)を間違えると損失になります。
この記事の後半では、損失になる仕組みや最適なレバレッジの考え方も書きます。
ぜひ、読んでみてください。
FXサヤ取りレバレッジ計算エクセル
この計算エクセルが使えるFXスワップサヤ取り手法については、こちらの記事にまとめました。

ぜひ、読んでみてください。
条件を入力することで、
- 最適ポジサイズ(レバレッジ)
- 設定すべき決済レート
- そのときの年リターン
を計算するエクセルです。
以下からダウンロードして使ってください。
ここからは、この使い方を書いていきます。
エクセルへの入力
左側に出てくるのは、データ入力用のセルです。
番号ごとに説明します。
①スワップ
サヤ取りする通貨、1万通貨の1日あたりの
- 買いスワップポイント
- 売りスワップポイント
の値をそれぞれ入力してください。
単位は「円」です。
スワップポイントの見方は、こちらの記事で書きました。

②スプレッド
1万通貨あたりのスプレッドを、買い口座・売り口座それぞれについて入力してください。
単位は「円」です。
例えば、スプレッドが2Pipsなら200円。
0.5Pipsなら50円になります。
③口座合計
それぞれの口座に、入金予定の金額を入力してください。
単位は「万円」です。
とりあえず、サヤ取りに使う予定の金額の半分を入力します。
④最大損
使用する通貨の長期のチャートを見て、レンジはどのくらいか見極めます。
レートが、どのくらい激しく動くのかを予想するということです。
その上で、今回両建てをしたあとロスカットまで「何円」耐えたいかを左側の欄に入力します。
例えば、NZD/JPYを75円で両建てするとします。
このとき、
- 上値は80円
- 下値は70円
までロスカットされないシミュレーションをするなら、「5」と入力します。
⑤想定持ち直し回数
先ほど決めた「④最大損」になると決済され、ポジションを持ち直すことになります。
1年で何回くらい決済されそうなのか予想して、左側の欄に書き込みます。
「④最大損」を小さくするとこの値は大きくなり、大きくするとこの値は小さくなるはずです。
⑥証拠金維持率
各口座が強制ロスカットとなる証拠金維持率を、それぞれ記入します。
単位は「%」です。
⑦証拠金/枚
使用する通貨の、それぞれの口座における1万通貨あたりの証拠金を記入してください。
単位は「万円」です。
⑨ポジ数
これまで入力した条件から計算された、適切なポジション数が表示されます。
最初は買い・売りのポジション数に、異なる値が表示されているはずです。
「③口座合計」のバランスを変えて、買い・売りのポジション数が同じになるように調整します。
⑩建玉レート
両建てをするレート、もしくは現在レートを入力してください。
エクセルからの出力
OCOレート
OCO注文を使って、両建てが同時決済されるようにします。
その際に設定するレートです。
ロスカットラインまでの余裕がない、ギリギリの値になっています。
下限は少し上げ、上限は少し下げて使ってください。
OCO注文や、より確実なリスク管理の方法についてはこちらの記事で書きました。

プラテン要日数
ポジションを持ったときに発生するスプレッドによる損失を、打ち消すのにかかる日数です。
スプレッド和
買い口座・売り口座の、全ポジションにかかるスプレッドの合計です。
手数料・コストに相当します。
以下では、この計算エクセルを使うために抑えたい最適なレバレッジの考え方を書きます。
サヤ取りのレバレッジ
最大レバレッジが利益も最大?
FXスワップポイントサヤ取りの利益は、買いスワップポイントと売りスワップポイントの差額。
例えば、NZD/JPY10,000ドルの1日あたりのスワップポイントが、
- 買いスワップポイント:35円
- 売りスワップポイント:25円
だとすれば、
となり、10円が儲けになります。
先ほどの例で言えば、NZD/JPYを10万ドル持っていれば1日100円。
100万ドル持っていれば、1日1,000円の儲けとなります。
つまりレバレッジは高く、ポジションサイズは大きい方が儲かります。
しかし、単にレバレッジを最大にしても実際には損をしてしまいます。
最大レバレッジNGの理由
スワップサヤ取りで最大レバレッジがおすすめできない理由は、すぐロスカットされるからです。
サヤ取りでは、1つの口座で両建てをしている訳ではありません。
レートが極端に上がれば、売りポジション口座がロスカットされます。
逆にレートが下がれば、買いポジション口座がロスカットされます。
FXでは、ポジションを作った直後はスプレッドの分だけ収支がマイナスとなります。
スワップサヤ取りでも同じで、ポジションを作ってすぐはスプレッド分だけ損が乗った状態。
この損失を毎日貯まるスワップポイントの利益で打ち消して、やっと利益を生む状態となります。
1日あたりの利益がいかに大きくなろうと、レバレッジ最大ではすぐロスカットされます。
スプレッドの分だけ、損失が残るということです。
最適なレバレッジは?
FXのスワップサヤ取りでは、
- 1日あたりの利益
- 決済までの時間
の2つに、トレードオフの関係があります。
レバレッジを上げ、ポジションサイズを大きくすれば、1日あたりの利益は大きくなります。
ロスカットまでの時間が短くなり、取引がマイナスで終わる確率が高くなります。
ポジションを作り直すたびにスプレッドも払うので、コストが増えます。
レバレッジを下げ、ポジションサイズを小さくすれば、1日あたりの利益は小さくなります。
決済までの時間は長くなり、取引がマイナスで終わる確率は低くなります。
ポジションを作りなおす回数も少なくなり、コストが減ります。
- 1日あたりの利益
- 決済までの時間
をできるだけ大きくすれば、年あたりのリターンは最大になります。
この2つが最適なバランスになるレバレッジ(ポジサイズ)を計算すればよいのです。
スワップサヤ取りレバレッジ
レバレッジ(ポジ)計算エクセル
条件を入力することで、
- 最適ポジサイズ(レバレッジ)
- 設定すべき決済レート
- そのときの年リターン
を計算するエクセルを作った。
サヤ取りは最大レバレッジ?
レバレッジは高く、ポジションサイズは大きい方が儲かる。
しかし、単にレバレッジを最大にしても実際には損をする。
ポジションを作ってすぐは、スプレッドの分だけ収支がマイナス。
最大レバレッジにすると、すぐにロスカットされるため収支はマイナスで終わる。
サヤ取りの最適レバレッジ
FXスワップポイントのサヤ取りでは、
- 1日あたりの利益
- 決済までの時間
の2つに、トレードオフの関係がある。
年リターン最大、上記2つが最適なバランスとなるのが最適なレバレッジ。
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