水力発電所の仕事がまったり?職種説明会の電力社員絶対許さない

唯一のメリット紅葉電力会社

こんにちは、ひつじ先輩です。

数年前、電力会社に技術職として採用されました。

水力発電所の仕事、その壮絶なまでの大変さについて書きます。

 

正直、決め手は説明会で会った電力マンのウソの説明でした。

仕事はダムに水が溜まったときにボタン押して流すだけだよ~

 

ひつじ
ひつじ

絶対に許さないぞ・・・あの野郎・・・

 

わたしは、未来ある若者に才能をムダにして欲しくないです。

今回は、まったりに惹かれて電力会社に入ったら、発電所の仕事内容が「3K」だった話です。

発電所の仕事内容

発電所の仕事内容

大変さを語る前に、ざっくり水力発電所の仕事内容を紹介します。

大きく分けて、

  1. 巡視
  2. 点検・工事対応
  3. 書類作成
  4. 当直

の4つです。

 

1.巡視

発電所、ダムの見回りです。

メーターや水位などを記録、異常がないかのチェック。

 

あと、掃除や手入れもします。

不潔だったり、環境がシビアだったりします。

 

2.点検・工事対応

機械を分解して行うようなメンテナンス・改修は、工事屋さんに発注しています。

電力会社本体の社員は、

  • 機械の停止・再稼動
  • 作業を見ている
  • 書類の回収・管理

のが仕事です。

 

機械が動いていると作業できないので、止めたり動かしたりします。

作業の前後に機械の操作があるので、朝早く夜遅くなるのが大変なところ。

 

実際の作業は基本、見ているだけです。

工事屋さんに「これどうしとく?」と訊かれたら、あーだこーだと依頼。

あと、安全・品質的な部分で「こうして欲しい」とリクエストしたりします。

 

3.書類作成

「点検・工事は発注しています」と書きましたが、発注にまつわる書類作成がかなりあります。

また、機械を止めるにも、機械を動かすにも書類が必要です。

 

巡視したら書類、作業を見たら書類、作業が終わっても書類です。

点検・工事対応と同時に大量に押し寄せ、それが繁忙期になります。

 

4.当直

泊り込む仕事もあります。

小さい発電所やダムはほとんど無人で、一部の大きなところが対象です。

 

天気がよければ、普段よりラク。

天気が悪いと、水位が増えたり木が流れてきたり色んな変化が起こります。

結果、夜中に何度でもアラームで起こされます。

 

発電所の仕事は危険

高電圧が危ない

発電所には、高電圧を帯びた設備がたくさんあります。

 

高電圧に感電すると、人間は燃えます。

電圧が高いと、直接触らなくても一定の距離より近くに入ると感電します。

 

もちろんカンタンには近づけないようになっていますが、そこらじゅうに高電圧があります。

たとえば、尺の長いモノの扱いをちょっと間違ったら感電するかもしれません。

そんな発電所に、毎日のように行きます。

 

転落・落下物が危ない

水力発電所は、水が流れる力を電力に変える施設です。

そのため山の中にあり、施設が全体的にタテに長いです。

 

階段・はしごをのぼる仕事内容が多く、転落のリスクがあります。

 

川沿いでの作業も多く、川に落ちた場合は、ほぼ助かりません。

とくに冬なら、まず助かりません。

 

また、他の作業者がモノが落としたり、斜面から石が落ちてきたりします。

 

巻き込まれ・挟まれが危ない

すぐそこの触れられる場所で、巨大な水車の軸が回っています。

モーターを利用したポンプなども、そこらじゅうにあります。

 

衣服や指などを巻き込まれるリスクも、つねにあります。

動く部分がむき出しの機械が、そこらじゅうにあります。

 

重いものを運ぶことも、日常的にあります。

よって、手や足を挟まれるリスクもあります。

 

虫・動物が危ない

山なので、ハチが毎日います。

命の危険はありませんが、痛いし恐いです。

 

ヘビも、まぁまぁいます。

毒ヘビに咬まれれば、もうダメかもしれません。

 

クマもたまにいます。

最近のクマは飢えていて、クマ鈴の音でよってくるそうです。

 

寝たふりも効きません。

まず、背中をみせずに逃げる。

ダメなら捨て身で戦うのが、一番生き延びやすいそうです。

 

発電所の仕事は汚い

発電所が汚い

上にも書いた通り、水力発電所は山奥にあります。

水や油を扱っており、手入れもあまりされないため汚いです。

 

水と油が混ざった廃油の中に、虫が大量に浮いている…

そういったものに、触らないといけません。

 

昼食を取る休憩室のじゅうたんの上にも虫。

網戸はカメムシだらけ。

 

見たこともないほど汚い和式トイレはひどい臭いで、大便がこびりついています。

 

トイレが数千匹のテントウ虫だらけだったこともありました。

1匹ならかわいいですが、数千匹集まるとかなり気持ち悪いです。

 

取水施設が汚い

取水施設は水力発電に使う水を、川から流し込むための施設です。

発電所とセットであるのですが、とんでもない汚さです。

 

まず業務として、取水口の鉄の網にかかったゴミの除去があります。

 

巨大な熊手で網からゴミをかきあげ、それを素手で下流へ放り投げます。

ゴミには流木、枯れ草、人間が出したゴミ、魚・動物の一部などがあります。

 

取水施設は山奥で川沿いの、ほとんど外のような施設です。

まず、外はケムシだらけです。

木からも降ってきます。

 

最悪なのは屋内です。

建屋の中はカマドウマだらけです。

 

カマドウマをご存じでしょうか?

私は、大量に集まったカマドウマほど気持ち悪い光景をみたことはありません。

 


大きなもので手のひらほどのサイズがあり、バッタ並みのジャンプ力があります。

幸いにも、とんでもなく見た目が気持ち悪いだけで、噛みはしません。

もし、こいつが噛む生き物だったとしたら私は仕事を辞めていたでしょう。

 

また、場所によっては信じられないほどの数のアブや蛾の大群がいます。

特にひどいのが、アブです。

排気ガスに集まる習性があり、クルマの乗り降りのときに入り込んで車内が地獄になります。

 

発電所の仕事はキツい

夏が暑い

冷房がある発電所は、全体の一部です。

その一部ですら、効いているのは配電盤がある部屋のみです。

 

また、発電機はつねに熱を放っています。

外では直射日光のもと、見たこともないほど長い階段を登ります。

 

 

冬が寒い

山での生活は、寒さも厳しいです。

電力マンの冬の朝は、自分のクルマに積もった雪を下ろす作業から始まります。

 

会社に着いたら、今度は会社のクルマに積もった雪をおろします。

駐車場も雪かきします。

 

現場へ行けばかんじきを履き、雪を踏み固めながら斜面を進みます。

到着したら、気温0度の現場で1日過ごすこともあります。

 

そのときに感じるのは、寒さではありません。

痛みです。

 

不規則な生活がキツい

主に現場のため、早出があります。

現場の仕事が終わっても、残業があります。

 

昼間は現場、夜は書類作成をするという前提の人数しかいないためです。

 

様々なデータを電子データとペーパーの二重管理しているため、無駄に時間がかかります。

「不要なデータの記録を止める」方向にルールが変わることは、ほぼありません。

今までと違うことをするリスクを、誰もとりたがらないからです。

 

社風からしてヤバイよ!というのは記事にしました。

電力会社を退職した。辞めた理由を元電力社員が分かりやすく詳しく解説
電力会社を退職したので、辞めた理由を書くいわゆる退職エントリ。直接のきっかけは定期異動。3K(危険・汚い・キツい)の水力発電になった。電力社員にはどんな人が向いているか。

 

水力発電の仕事には、ダムの管理もあります。

そのため、ダムに泊まり込んで異常を監視する業務があります。

 

  • 流木が、水門に引っかかった
  • ダムの水位がちょっと高い
  • ちょっと雨、降りそう

程度でも、じゃんじゃんアラートが出ます。

けたたましい警報音が鳴り、夜中に何度でも起こされます。

 

山奥での生活がキツい

また、山奥で仕事をする職種なので、住む場所も山奥です。

コンビニがあっても品揃えは悪く、インターネットは弱く、居酒屋はありません。

 

会社が指定する寮に入れば、トイレ、風呂、食堂などが共用です。

起きてすぐに同僚と顔を会わせる苦痛は、日を重ねる毎に地味に効いてきます。

 

電力会社の寮について、記事を書きました。

電力会社の寮では、面倒事を若手に押し付けるのが文化である
電力会社の寮について、3年ほど住んでいた私が解説。「福利厚生に家賃補助はないけど、社員寮があるからOK」という判断は間違い。ほぼ強制で、寮の環境が悪ければむしろデメリット。経験上、寮の環境は悪く電力会社の体質による文化は最悪。

ぜひ、読んでみてください。

 

発電所の仕事は大変

まとめます。

 

発電所の仕事内容は大変。

  1. 危険
  2. 汚い
  3. キツい

の3K。

 

①発電所の仕事は危険

危ない要素は、

  • 高電圧
  • 転落・落下物
  • 巻き込まれ・挟まれ
  • 虫・動物

など。

 

②発電所の仕事は汚い

発電所・取水施設など、現場が汚い。

汚い・気持ち悪いものとしては、

  • 虫が大量に浮いている廃油
  • カメムシだらけの網戸
  • 大便がこびりついた和式トイレ
  • 数千匹のテントウムシがいるトイレ
  • ゴミ、魚・動物の一部を素手で
  • 木からケムシが降り注ぐ
  • 洞窟のカマドウマの群れ
  • 車内に入り込むアブの群れ

などがある。

 

③発電所の仕事はキツい

代表的なキツさは、

  • 夏が暑い・冬が寒い
  • 不規則な生活がキツい
  • 山奥での生活がキツい

 

電力会社の仕事内容は3Kの手本と言えるほど大変ですが、メリットもあります。

メリット・デメリットは、こちらの記事にまとめました。

辞めたい私が考える電力会社就職のメリット・デメリット
電力会社は勝ち組なのか?技術職として働く私が電力会社に就職するメリット・デメリットについて。働いてみないと分からない、社員ならではの情報を暴露。就職難易度・採用倍率についても書く。

ぜひ、読んでみてください。

 

  1. より:

    ひつじ先輩って電力だったんですね
    僕も電力マンですが早く原子力業界から逃げたい…必要なのはわかるけどもう関わりたくない…
    先輩を参考に副業と投資でシコシコ頑張ります

    • ひつじ先輩ひつじ先輩 より:

      どなたか存じ上げませんが、コメントありがとうございます!
      そうなんすよ、電力は文化が前時代すぎてほんと無理ですわ。
      失礼ながら、原子力は電力の中でも特にオワコンな分野ですよね汗
      頑張って逃げましょう!
      また、役立ちそうなことブログに書いていくのでよろしくお願いします!

  2. 名無し より:

    県直営の水力発電所に勤める公務員も同様の環境・待遇なのでしょうか?
    折角頑張って地上に合格してもこの待遇ではやりきれないですね。
    電気職採用希望の方は県よりも市や国家の方が安全安定した環境で勤務できるのですか?

    • ひつじ先輩ひつじ先輩 より:

      わたしは公務員ではないので、憶測での回答になります。
      ご了承ください。

      環境については同様でしょう。
      よほど外注が進んでいれば、現場に行く機会が少ないかもしれません。

      待遇面について、公務員の中での比較については分かりません。
      しかし、給与は全体的に電力会社のほうがいいはずです。

      また、電力社員に言わせると公務員の電気職は知識が劣るようです。
      県直営の発電所で、明らかに不要な機器が設置されていたケースを見たことがあります。

      このことから言えるのは、組織レベルで技術力がないということです。

      技術力がないのであれば、電力会社と比べ、
      ・それほど勉強を頑張らなくても許される
      ・技術面の丸投げ(外注)が進んでいる
      の2点が期待できるのではないでしょうか。

      • 名無し より:

        貴重な情報をありがとうございます。現職の方の意見はとても参考になります。
        自分は身体的にかなりきつい現職から公務員電気職への転職を考えているものなのですが、本ブログの内容は非常に参考になりました。
        その結果、地上と国家両方から内定を頂けた場合は国家を選択し、地上のみ内定を得られれば県へ勤務しつつ、その内情と環境を勘案して国家やその他への更なる転職を検討することにいたしました。
        またなにかお気づきになった点やアドバイスなどがあればぜひ御教えください。よろしくお願い致します。

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