こんにちは、ひつじ先輩です。
FXの最適なロット数を計算します。
過去の最大含み損と現在残高からの、最適なロット数です。
最悪のケースでもロスカットされず、資金効率もベストです。
キッチリ式で決めてしまうので、MT4のEAなどにも使えます。
FXロット数計算①
まずは、USD/JPY、GBP/JPYなど、円建て通貨ペア(クロス円)の場合。
過去の最大含み損まで耐えられるロット数を計算する。
FXロット数計算式
過去の最大含み損まで、ロスカットにならないロット数の計算式は、
- 求めたいロット数:P
- 口座残高:M(円)
- 最大レバレッジ:L(倍)
- 取引通貨単位:U(1000or10000)
- 最大含み損のときのレート:R(円)
- ロスカットとなる証拠金維持率:S(%)
- 過去の最大含み損:D(Pips)
FXロット数計算例
仮に
- 口座残高:1,000,000(円)
- 最大レバレッジ:25(倍)
- 取引通貨単位:1,000
- 最大含み損のときのレート:50(円)
- ロスカットとなる証拠金維持率:50(%)
- 過去の最大含み損:5,000(Pips)
を式に代入すると、
過去の最大含み損まで、ロスカットにならないロット数の計算式は、
P=100*1,000,000*25/1,000/(50*50+5,000*25)
P=19.6
19.6、約20ロット買えます。
今回の場合、20,000通貨です。
以下では、式の導いた流れを書きます。
必要証拠金を計算
最大含み損のときの必要証拠金は、
- 最大含み損のときのレート:R(円)
- 取引通貨単位:U
- 求めたいロット数:P
- 最大レバレッジ:L
とすると
となる。
Rは想定される最悪のレート。Uは1000通貨、10000通貨などです。
有効証拠金を計算
最大含み損のときの有効証拠金は
- 口座残高:M(円)
- 過去の最大含み損:D(Pips)
とすると
となる。
0.01はDの単位であるPipsを円に変えるための係数です。
ロット数を計算
知りたいのは、最大含み損になるまでロスカットされないロット数。
つまり、最大含み損のときにロスカットされるロット数。
口座によって違う、ロスカットとなる証拠金維持率をSとする。
ロスカット条件は
ここに、
- 最大含み損のときの必要証拠金の式・・・①
- 最大含み損のときの有効証拠金の式・・・②
を代入する。
Pについて解くと
となる。
④を満たすPが、過去の最大含み損まで、ロスカットにならないロット数となる。
必要証拠金の注意点
必要証拠金は、最大含み損のときのレートから計算した。
レートが下がるほど、必要証拠金は下がる。
しかし、必要証拠金の更新タイミングは業者によってちがう。
月1回しか更新しないところもある。
レートが急に下がるケースでは、更新が追いつかず、
が小さく見積もられ、早くロスカットされる恐れがある。
必要証拠金が、実際よりも大きいままになると、証拠金維持率は低く計算されます。
これを避けるには、Rを購入レートなどとして計算すればよい。
しかし、この場合はロット数が減り、資金効率が下がる。
FXロット数計算②
EUR/USD、GBP/USDなど、ドル建て通貨ペア(ドルストレート)の場合。
過去の最大含み損まで耐えられるロット数を計算する。
FXロット数計算式
過去の最大含み損まで、ロスカットにならないロット数の計算式は、
- 求めたいロット数:P
- 口座残高:M(円)
- 最大レバレッジ:L(倍)
- 取引通貨単位:U(1000or10000)
- 現在のドル円レート:J(円)
- 最大含み損のときのレート:R(ドル)
- ロスカットとなる証拠金維持率:S(%)
- 過去の最大含み損:D(Pips)
FXロット数計算例
仮に
- 口座残高:1,000,000(円)
- 最大レバレッジ:25(倍)
- 取引通貨単位:1,000
- 現在のドル円レート:100(円)
- 最大含み損のときのレート:0.5(ドル)
- ロスカットとなる証拠金維持率:50(%)
- 過去の最大含み損:5,000(Pips)
を式に代入すると、
過去の最大含み損まで、ロスカットにならないロット数の計算式は、
P=10,000*1,000,000*25/1,000/100/(100*0.5*50+5,000*25)
P=19.6
19.6、約20ロット買えます。
今回の場合、20,000通貨です。
以下では、式の導いた流れを書きます。
必要証拠金を計算
最大含み損のときの必要証拠金は、
- 最大含み損のときのレート:R(ドル)
- 取引通貨単位:U
- 求めたいロット数:P
- 現在のドル円レート:J
- 最大レバレッジ:L
とすると
となる。
Rは想定される最悪のレート。Uは1000通貨、10000通貨などです。
有効証拠金を計算
最大含み損のときの有効証拠金は
- 口座残高:M(円)
- 過去の最大含み損:D(Pips)
とすると
となる。
0.0001はDの単位であるPipsをドルに変えるための係数です。
ロット数を計算
円建て同様、最大含み損でロスカットされるロット数を求める。
ロスカットとなる証拠金維持率をSとする。
ロスカット条件は
ここに、
- 最大含み損のときの必要証拠金の式・・・⑤
- 最大含み損のときの有効証拠金の式・・・⑥
を代入する。
Pについて解くと
となる。
⑦を満たすPが、過去の最大含み損まで、ロスカットにならないロット数となる。
ドル円レートの注意点
ドル円レートが変動すること。
たとえば、GBP/USDが下がるということは、
- GBPの価値が下がった。
- USDの価値が上がった。
のいずれか。
どちらの理由がどれだけ影響して下げるかは、分からない。
つまり、最大含み損のときのドル円レートは、分からない。
⑤、⑥では、現在のドル円レートを使った。
理想的には、最大含み損のときのドル円レートを使いたいですが、分からない数字は使えません。
⑦で、J(ドル円レート)は分母にあるので、
となれば、現在のドル円レートから計算されたPは大きくなる。
つまり、予定よりも早くロスカットされる。
これを避けるには、Jを想定される最大レートとして計算すればよい。
しかし、この場合もロット数が減り、資金効率は下がる。