「コールド・リーディング」(イアン・ローランド)について

こんにちは、ひつじ先輩です。

イアン・ローランドのコールド・リーディングという本を読みました。

 

コールド・リーディング(Cold Reading)は、超能力者でない者が、「超能力がある」と他者に信じさせるために使う心理テクニックです。

普段の生活で超能力者のふりをする機会はほぼないので、普段の人間関係などに応用できうる部分、もしくは単純に興味深かった部分について紹介します。

用語

リーディング

タロット占いや占星術などの形で、相談者の色々なことを言い当てていく占い。

コールド・リーダー

コールド・リーディングを使う人。

 

セットアップ

コールド・リーダーが、サイキック・リーディングを始める前にしていることについて。

マインド・スクリプト

自分の思いを表明する、短く前向きな言葉。

相談者と会う前や会話中に、例えば以下のような言葉を心の中で唱える。

「私はあなたが好き、あなたも私が好き、だから会話は上手くいく」

これにより、姿勢、声の調子、表情、仕草などの要素が改善され、相手もその影響を受ける。

 

リーディングの体系を信用させる

例えば、提供しているリーディングの形がタロットであれば、その体系を信用させる。

主に、タロットの歴史や、いかに高く評価されているか、過去の相談者の成功事例などを紹介することで信頼を得る。

相談者に「凄そうだ」と思わせることが出来れば、リーディングが進めやすくなる。

 

しかし相手が明らかに疑っている場合は、対立を避けるためあえて体系自体は軽く扱う。

「カードは手段に過ぎない」

「カウンセリングが主体」

などと説明することで相手の懐疑的な姿勢を和らげることを優先する。

 

リーディングの仕組み

数あるテクニックの中から2例を紹介する。

 

虹色の戦略

対極的な傾向を同時に述べるテクニック。

例:「あなたはとても思いやりのある人で、いつも他人に与えてばかりですが、素直に振り返ってみれば、ときとして自分のなかに利己的な傾向をみることがあります」

無欲であることと、自分本位であること、という対極的な要素を同時に述べている。

 

「内向的なのに外交的」

「恥ずかしがり屋なのに自信家」

など様々な応用が可能。

 

相談者には心地良く、洞察に満ちて聞こえるため、良好な反応を得やすい。

性格の傾向など、定量不可能な事柄に応用できる。

定量的な事柄に使うと反論されるリスクがあるため、避ける。

 

バーナム・ステイトメント

大多数の人が「自分のこと」だと思う一般的な事柄を述べる。

例えば

「あなたには、人から好かれたい、尊敬されたいという強い思いがあります」

「自分にはまだ使っていない能力があるのに、まわりの人は必ずしもその能力を十分評価してくれていない、と感じる傾向があります」

「あなたの希望や目標の中には、かなり非現実的と言っていいものがあります」

など。

使える範囲や内容は限定されるが、リーディング初期の信頼形成には有効。

 

フィードバックを促す

相談者から得られるフィードバックによって、相手が興味を持っているトピック、こちらの発言の刺さり具合、相談者の嘘、などを見抜く。

(相談者はコンプレックスを隠す等の目的で嘘を付くことがある)

これらの情報を考慮することでリーディングを有利に進めることができる。

 

開かれた質問

閉じた質問とは「音楽に興味がありますか?」などの「はい」「いいえ」で答えられる質問。

開かれた質問は「どんな音楽がお好きですか?」などで、相手に思考を強制し「はい」「いいえ」だけではない会話を期待できる。

 

アイ・コンタクト

目的は

①相手に関心を持っていることを示す。

②相手の注意をひく。

 

これらには相手が話しやすくなる効果がある。

じろじろ見るのは逆効果なので注意。

 

強調される単語

「それで完全に正しいと、私は言えません」

(I wouldn’t say that was entirely true.)

という文を相談者が発したとする。

 

平易な文ではあるが、どの単語を強調したかによって受け取れる情報は変わってくる。

 

例えば相談者が「完全に」を強調し、

「それで完全に正しいと、私は言えません」

のように言った場合、

「正しい部分もかなりある」

と思っているということが伺える。

 

また、相談者が「私は」を強調し、

「それで完全に正しいと、私は言えません」

のように言った場合、

「本人は正しいと強く感じる訳ではないが、正しいと感じる人もいるだろう」

と思っていることが伺える。

 

回想の正確さを損なうもの

超能力を信じていない著者(本の中ではおそらく大人の事情によって明言していない)は、超能力者に会ったと主張する友人がそのときの状況を著者に話し、「これをどう説明する?」と訊いてきた経験について書いている。

 

説明が可能であるのは「事実」を掴んでいる場合のみであり、その場にあったものは「回想」であったため、説明は不可能である。というのが著者の考えである。

 

著者によると、「回想」が正確とは言えないのは次の4つの事実のためである。

①人間は物事を正確に観察できない。

②観察できた一部の事柄を正確に記憶できない。

③記憶できた一部の事柄も正確に説明できない。

④説明できる一部の事柄ですら、単純化して話す傾向がある。

 

 

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